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「伝書鳩とアライグマ」 比賀昇インタビュー
- 2007/06/19(Tue) -
第6、8、10、16、18、24、27、31、32話脚本担当 比賀昇インタビュー
LD「少女革命ウテナ L'Apocalypse 9」封入特典・解説書より

――では、今回はシリーズ構成の榎戸さん同席で、脚本の比賀昇さんの取材です。まずは比賀さんが、『ウテナ』に参加されることになったきっかけからお聞きしたいんですが。

比賀:動物病院の待合室で、幾原さんとばったり出会ったんです。そこで、ペットの話で意気投合して、新作に参加しないかと声をかけられました。

榎戸:ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん。(※榎戸氏が飛び跳ねている音)

――なるほど、そうですか。

榎戸:ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょーん。

――最初はどんなアニメだと思われていたんですか。

比賀:少女マンガだと聞いていたので、もっとオーソドックスな少女アニメをイメージしていました。だけど、参加してみると全然違っていて(笑)。

榎戸:比賀さんに関しては、かなり特殊なかたちで脚本を発注していたんですよ。ぴょん。

――特殊といいますと?

榎戸:テレビアニメだと、監督かシリーズ構成が基本的なラインをつくって、そのラインに合わせて進めてもらうのが普通だと思うけど、『ウテナ』での比賀さんの場合は、例えば、榎戸脚本のラインとは全然違う発想の仕方でやってほしいとお願いしました。
テレビを見ている人が「えー、そんな事するのー」と言って、ひっくりかえるような事をやってほしいという無茶な発注でした。

――それは無茶ですね(笑)。

榎戸:でも、比賀さんは、僕らの期待に200パーセント応えてくれました(笑)。

比賀:いえいえ。

榎戸:一番最初に比賀さんにお願いしたのが、第8話のカレーの話だったんです。「人格転移」みたいな話をやってほしいという発注をしたんですけど、比賀さんは人格転移のモチーフにカレーを持ってきてくれて、ホントにひっくり返るような話にしてくれました。人格転移しそうなものをモチーフに選ばない潔さがいいですね。

――何故、カレーだったんですか?

比賀:その話を書く前に、インドへ旅行にいったんですよ。

――わかりやすいですね。

榎戸:わかりやすいなあ。

――『ウテナ』の取材史上で、空前のわかりやすい回答ですね。

榎戸:カレーの話のプロットをもらったときに、やっぱり比賀さんに頼んで間違いなかったなあと思いました(笑)。

――比賀さんの脚本と言えば、絵コンテの錦織さんとのコンビネーションも忘れていけませんよね。

榎戸:そうだね。第27話の「七実の卵」の脚本で、石蕗がコサックダンスを踊るという描写があったんですよ。僕と幾原はそれを読んだ時に、それがどういうイメージなのかさっぱりわからなかった。錦織さんが絵コンテでああいったかたちに演出した。それを見た時に、「そういうことか!」と思いました。比賀昇と錦織博は、そこまでつかんでいたのかって。

――ウテナのもうひとつの世界ですね。

榎戸:比賀さんは、ギャグの話が多かったので、必然的に七実担当みたいな形になっちゃいましたけど、キャラクター的には、書きやすいキャラというのはありましたか?

比賀:七実は書きやすかったですね。一番わかりやすいキャラクターだし。

――やりづらかったのは?

比賀:樹璃は1回も書いたことがなかったですね。卵の話で辛うじてセリフがあったくらいで。

榎戸:樹璃の主役の回もやりたかったんですか?

比賀:僕がやったら怒られたかもしれませんね(笑)。

――『ウテナ』に参加されて困ったことなんかはありますか。

比賀:そうですね。うちは、FAXがないんで、プロットのやりとりを伝書鳩でやろうとしたんですけど、うまくいきませんでした(笑)。

榎戸:そう、そう。最近、携帯電話が普及しちゃったから、伝書鳩も方向を見失っちゃうらしいんだよ。最初は、伝書鳩を使おうとしたんだけどうまくいかなかったんだ。

――伝書鳩は、沢山飼っていらっしゃるんですか。

比賀:ええ。20羽くらいいるんですけど。幾原監督がアライグマを連れて動物病院へいった時に、僕は鳩を連れてきていたんです。

――自分の脚本がフィルムになっての印象はどうですか。

比賀:いや、もう驚きの連続です。ここまでホントにやるとは、という感じですよね。

――例えば「ドナドナ」を挿入歌に使うアイデアは、脚本の打ち合わせの段階で出ているんですか。

比賀:ああ、あれは出てましたね。

榎戸:あれは比賀さんのアイデアだったっけ?

比賀:いえ、打ち合わせの席で、みんなで「ドナドナ」がかかると面白いよねって話になって、普通は誰かが止めるんですけど(笑)。

榎戸:そんな変なことはやめろって言う人は、いなかった(笑)。

比賀:本当に「ドナドナ」が流れるとは思わなかったですね。やりたいことをやっちゃおうって感じですか。

――比賀さんにとっての『ウテナ』っていうのはどんな作品ですか? ご自分の認識としては。

比賀:認識ですか。認識もなにもなかったと思うけど、なんか思うがままにやっていたような。

――思うがままですか。

比賀:だからあんな風になってしまったという。

榎戸:割と苦労せず、淡々とやってくれてる感じはしましたけど。

――『ウテナ』でこういう話を書きたかったというのは、あります?

比賀:ウテナのばけの皮を徹底的にはがしてみたかったですね。

――人としてのウテナのばけの皮ですか?

比賀:ええ。

榎戸:ウテナが、シリーズ中で正体を見せなかったということだね。

比賀:僕は、ウテナに関わる話は全然書いていないですからね。

――今後のご予定は。

比賀:しばらくは動物と暮らす日々を送ろうかと思っています。

――そんなに動物がお好きなんですか。

比賀:そうですね。やっぱり、目指すは北海道に土地を買って、犬と一緒に暮らすことでしょうか(笑)。

――ところで、比賀さん。

比賀:はい。

――比賀昇というのは実は幾原さんのペンネームだと思ってるファンがいるらしいんですよ。こうして、目の前の人に「あなた幾原さんなんですか」っていうのも変なんですけど、あなた幾原さんなんですか(笑)。

比賀:(笑) まあ、作品を見た人が思いたいように思えばいいんじゃないでしょうか。

――幾原さんだと思われていいんですね。

比賀:ええ。謎は謎のままにしておいた方が美しいと思いますから。

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