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「物語と表現」 小黒祐一郎
- 2007/12/20(Thu) -
DVD「少女革命ウテナ L'Apocalypse 4」ライナーノーツより

『新世紀エヴァンゲリオン』や『機動戦艦ナデシコ』等のヒット作を手がけている大月俊倫プロデューサーは、やる気のあるスタッフには、作品内容に関してあまり細かい注文は出さない。幾原監督以下のスタッフが、『少女革命ウテナ』を好きなように作る事ができたのは、大月プロデューサーのおかげである。
その大月プロデューサーが『ウテナ』に出した数少ない注文のひとつが、「話を8話くらいずつで一区切りにしてくれ」というものだった。理由は、今のファンは飽きやすいから、だった。
キッチリ8話で一区切りというわけにはいかなかったが、『ウテナ』は、ほぼ8話ずつの4部構成となった。すなわち、第1話~第12話の「生徒会編」、第14話~第23話の「黒薔薇編」、第25話~第32話の「鳳暁生編」、第34話~第39話の「黙示録編」。
第13話、第24話、第33話はシリーズ間のインターバルとなるエピソードである。

第2部「黒薔薇編」では、第1部に登場したサブキャラクターに再びスポットが当たり、よりテーマを深化させたかたちでドラマが描かれた。キャラクターの内面の問題を浮き彫りにするドラマが展開し、その内面の葛藤が告白昇降室でピークに達し、決闘に至るという物語のフォーマットは、テーマを語る上で大変に有効だった。そのフォーマットゆえに「黒薔薇編」では各エピソードで、脚本家、絵コンテマンの個性がより発揮される事になった。
ファンの方でも「黒薔薇編」が好きだと言ってくださる方は多い。

だが、幾原監督は放映中に「『黒薔薇編』はちょっと失敗だった」と語っていた。理由は、わかりやす過ぎる、まとまりすぎているから、という事だった。普通なら、わかりやすくて、まとまっているなら良いではないかと思うところだが、さすが監督は考える事が違う。

幾原監督は『少女革命ウテナ』で「表現自体の面白さ」を追求しようとしていた。「黒薔薇編」は、「物語」が「表現」に勝ってしまっているのが不満だったのだろう。次巻で収録される第22話「根室記念館」では、ある大胆な演出が行われている。これには「物語」と「表現」のバランスを修正しようという意図もあったようだ。
また、「黒薔薇編」での反動もあり、第3部「鳳暁生編」、第4部「黙示録編」では、「表現」の力が、かなりパワーアップする事になる。
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